変圧器メモ3
変圧器の問題を解くのに必要な用語まとめの続き
巻数比・二次側諸量の一次側換算
理想的な変圧器の場合、
一次側の電圧・電流を二次側の電圧・電流を巻数比をとすれば
が成り立つので、
電圧については二次側の電圧を倍、電流については二次側の電圧を倍することで
一次側の回路に組み込んで考えることができる。
インピーダンスは電圧が倍、電流が倍なので、倍となる。
二次側に換算したければ逆にすればよい。漏れ磁束を考える場合どうするのかは不明。
無負荷試験・短絡試験
二次側を開放した運転が無負荷試験、二次側の負荷を短絡した運転が短絡試験。
無負荷試験では電流が流れないので、二次側端子の電位差は二次電圧そのままになる。
ふつうは定格電圧をかけるっぽい。
電圧変動率
諸量を二次側に換算した電圧・電流のベクトル図はこんな感じ。
は無負荷としたときの二次端子電圧で、は二次端子電圧である。
ここでを電圧変動率とよぶ。
とすれば、
これをテイラー展開して適当に一次または二次未満の微小量を無視することで電圧変動率の近似式を得る。
鉄損・銅損
無負荷時の励磁回路における電力消費が鉄損。巻線抵抗で消費される電力が銅損。
負荷率
式を見た感じ定格電圧で変圧器を運用したとき、定格負荷(定格力率込みで)に対して二次側負荷がどれだけの電力を消費しているかの割合。
定格負荷定格力率とすれば負荷率に対して
の電力が二次側負荷で消費されていることになる。
電圧が定格なので、負荷率は二次電流に比例していることになる。
効率
定格電圧で負荷率のもと鉄損と銅損以外の損失を無視して考える場合、
上の議論から二次電流は負荷率に比例するので、銅損は負荷率の二乗に比例する、すなわち
銅損は全負荷時銅損をとしたときである。
力率込みで定格負荷をとすれば、
効率は
鉄損・銅損以外の損失を考えたければその損を分母に足せばいい。