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誘導電動機メモ2

昨日は『電験二種完全攻略 二次試験対応(改訂2版): 過去問240問を体系的に学ぶ』のかご形誘導電動機の問題を解くのに必要な知識をまとめた。
今日は同著の残りの誘導電動機の問題を解くのに必要な知識をまとめる。

残りの問題は巻線形誘導電動機と誘導電動機全般の問題なのだが、前回の知識は特にかご形誘導電動機特有のものと言うわけではなく今回の問題にも適用できるようだ。

電験二種完全攻略 二次試験対応(改訂2版): 過去問240問を体系的に学ぶ』の機械の解説は複素電圧・電流をなるべく用いず書かれているので大変読みにくい。

トルクの比例推移

トルクを一定のまますべりを変化させたい(つまり回転速度を変化させたい)ときは
 \displaystyle \frac{r}{s}を一定になるように抵抗を変化させる。導出はトルクをすべりと二次側の抵抗で表せばよい。略。

残留電圧

運転中の誘導電動機の電源側を開放すると回転速度に比例した交流電圧が残留する。
高校でやったLR回路と同じように時定数が考えられる。LR回路のときは
時定数を \displaystyle T = \frac{L}{R}として \displaystyle I = A(1 - e^{-t/T})のように書けるのだった。
残留電圧でも時定数の定義は同じような感じで \displaystyle T = \frac{L_m + L_2}{r_2}
ただし \displaystyle L_mは励磁リアクタンス、 \displaystyle L_2は二次側リアクタンス、 \displaystyle r_2は二次側抵抗。

自己励磁現象

進相コンデンサが誘導電動機とともに遮断されるとき、より大きな残留電圧がかかる。
進相コンデンサの容量を小さくする必要がある。定量的な議論略。

全電圧始動

定格電流の5~8倍の電流が流れるので同一系統の電気機器に悪影響があり、また大きな定格電流の低圧用遮断器が必要。

スターデルタ始動方式

始動時スター結線、運転時デルタ結線にすることで線電流を1/3にする。
結線の切り替え時に残留電圧と電源の位相が逆位相になっていると過電圧になる。
始動トルクの小さすぎる状態でデルタ結線に切り替えると大きな電流が流れる。

インバーター始動方式

電圧 \displaystyle V周波数 \displaystyle fに関して \displaystyle \frac{V}{f}を一定にする制御により始動電流を小さくできる。
励磁電流が一定で磁気飽和がおきないため過励磁による焼損を防げる。

逆相制動

誘導電動機の運転中に電源の二相を入れ替える。回転速度がマイナスになるのですべりが1を超える。電源開放より急速に制動できる(そのままだと逆回転するので途中で開放する)。
制動方法には他に電磁制動、回生制動、発電制動、単相制動がある。

のこり

あと一次でクローリング現象と巻数比の問題が出てたのでその辺抑えないといけなさそう。
とりあえず誘導電動機は一旦終わりにして、次は変圧器をまとめることにする。