対称座標法メモ
故障計算に使う対称座標法の雑なメモ。
対称座標法とは
三相交流が非平衡になるときの計算を容易にするために
を行列を左からかけて
と変換してから解析する手法のこと。
電流にも同様の変換を行う。
ここでは1の三乗根で(数学で普通と書かれるもの)
である。電気工学ではをベクトルオペレータと呼ぶらしい。
をそれぞれ零相、正相、逆相の電圧と呼ぶらしい。
故障計算の問題では零相、正相、逆相におけるインピーダンスが与えられていることが多い。
対称座標(0-1-2領域とも呼ぶ)に変換することで、発電機の相互インピーダンスがゼロとして取り扱えるらしい。
対称分回路(対称分等価回路)
a-b-c領域の回路を0-1-2領域に変換した回路を対称分回路、または対称分等価回路と呼ぶようだ。
故障のパターンには三相短絡、三相地絡、二相短絡、二線地絡、二線断線、一線地絡、一線断線とあるらしい。
それぞれで対称座標変換ができて、対称分回路が書ければ故障計算の問題はおおよそ解けるような感じがする。
(対称分回路が書ければあとは合成インピーダンスを求めて流れる電流を求めるだけの問題になるっぽい)
対称分回路は電圧および電流を0-1-2領域に変換した際の関係式をよく考えると書けて、
零相回路、正相回路、逆相回路をいい感じの向きにつなぎ合わせた(あるいは一部解放した)ものになることが多い。
電験一種二次の問題をいくらか例題として解けば感じがわかると思う。